弁護士役の椎名桔平「芝居の醍醐味を改めて感じさせてくれた」

俳優の椎名桔平と北香那が7月24日、映画館「大阪ステーションシティシネマ」(大阪市北区)でおこなわれたWOWOW『連続ドラマW 事件』試写会に登場。トークショーをおこなった。

主演ドラマ『事件』のトークショーに登壇した俳優・椎名桔平(7月24日・大阪市内)

大阪が会場ということから、「僕は三重の伊賀市出身で、忍者のふるさとと呼ばれていますが、高校までは伊賀にいたので、結構大阪に来た思い出があって。小さい頃は万博、大人になってからは子どもを連れて『スター・ウォーズ展』(あべのハルカス)とかUSJとか連れてきましたね」と、まずはローカル話で観客をつかんだ椎名。

同作は、戦後を代表するベストセラーである大岡昇平の推理小説を連続ドラマ化したもの。これまでも映画化、ドラマ化されており、主人公の弁護士・菊地大三郎役はこれまで、丹波哲郎や若山富三郎、北大路欣也らが演じており、本作で椎名もその名優たちに名を連ねることとなった。

「原作は500ページくらいある裁判小説なんですが、これをドラマ化するのは大変だなと。心理描写も複雑だし、自分に弁護士ができるんだろうか」と語った椎名。そして役作りのため、「まず裁判所に傍聴にいって、法廷の雰囲気をうかがって。あと、大阪・北浜に幼なじみの弁護士がおりまして、夜な夜なメールで質問して、だんだん役を作っていった感じですね」と明かした。

椎名が演じるのは、ある裁判でトラウマを抱えた元裁判官の弁護士。23歳のスナック経営者・葉津子(北香那)の殺人および死体遺棄の容疑で逮捕された19歳の青年の弁護を引き受けることになるが、検察の取り調べで自白したもの、裁判では一転して殺意を否認。青年のことを調べるうちに、過去のトラウマと向き合う物語だ。

WOWOW『連続ドラマW 事件』特報映像

「裁判セットがすごいリアル。細部まできちっと再現されていて。本当に美術さんの力を感じました。そこで俳優たちが演じるんですが、いろんなものに助けられていることを実感しながら、役を演じていくんですね。それぞれがもってきた役柄をぶつけ合ったりして。それが芝居の醍醐味なんだと、改めて感じさせてくれた作品です」と振りかえった椎名。

同ドラマは、8月13日・夜10時からWOWOWにて放送・配信スタート(全4話)。椎名、北のほか、望月歩、秋田汐梨、高橋侃(なお)、入山法子、いしのようこ、永島敏行、髙嶋政宏らが出演する。

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