真夏の日浴びるかんぴょう 滋賀・甲賀、生産最盛期

天日干しされる「水口かんぴょう」=25日午前、滋賀県甲賀市

 滋賀県甲賀市で「水口かんぴょう」の生産が最盛期を迎え、作業の様子が25日、報道陣に公開された。江戸後期の浮世絵師、歌川広重が「東海道五十三次」で描いた特産品。竹ざおに干された白い帯のようなかんぴょうは、真夏の日差しを浴びて2日ほどで完成する。

 かんぴょうはユウガオの実を帯状にむいて作る。実は大きいもので直径40センチ、重さ10キロほど。梅雨明けの時期に収穫し、専用の機械で幅3センチ、厚さ3ミリ程度の帯状にしていく。

 滋賀県によると、かんぴょうは江戸時代初期に水口城下で生産が始まり、栃木県に伝わったとする説などがある。天日干しで生産しているのは国内で甲賀市水口町だけだという。

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