サイト未納料金、FX取引名目… 60代男性2人、特殊詐欺被害に 青森県内

 八戸署は24日、青森県内在住の60代男性が特殊詐欺被害に遭い、現金計237万8850円をだまし取られたと発表した。

 15日、男性の携帯電話に「NTTより利用料金について話があるので本日中に電話してください」というショートメールが届き、記載の電話番号に問い合わせたところ、「NTTファイナンスのワダ」と名乗る者から電話で「動画サイトなどの未納料金が48万9千円になっている」「払わなければ民事訴訟を起こす」と言われた。男性は18日、指定されたネット銀行の個人口座に現金を振り込んだ。

 その後も「日本個人データ保護協会のヨシオカ」「日本ネットワークセキュリティ協会のミヤケ」をかたる者から「ほかにも未納料金がある」などと電話があり、20日までに計13回入金した。

 男性は高額な支払いが続き親族に相談、被害に気付いた。

▼FX名目で76万円/七戸署発表

 七戸署は24日、県内在住の60代男性が、外国為替証拠金取引(FX)への投資名目で計76万円の特殊詐欺被害に遭ったと発表した。

 同署によると3月17日、男性のスマートフォンに坂井と名乗る男から「1万円からでもできる」とFX取引の勧誘があった。男性は同22日、証券口座開設の費用としてLINE(ライン)で送られてきた振込先の口座に1万円を振り込んだ。インターネットの取引サイトで運用利益が確認できたため、4月7日に5万円、同25日に40万円を指定された口座に振り込み、7月初旬には利益が約300万円に増えていたという。

 男性が利益の一部を現金化しようとしたところ「一部だけの引き出しはできない。全部引き出すには20%の手数料が必要。今なら半額でいい」と言われ、同16日、30万円を振り込んだが出金されず、LINEや電話での連絡も取れなくなり、弁護士に相談して被害に気付いた。

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