家にねぷたを、エコな自作キット発売 津軽藩ねぷた村(青森・弘前市)

キットを組み立てて作ったミニねぷた(手前)。奥に展示されたねぷたをモデルにした=24日、弘前市の津軽藩ねぷた村

 8月1日開幕の弘前ねぷたまつりに向け機運を高めようと、青森県弘前市の観光施設・津軽藩ねぷた村は24日、自宅で手軽に楽しめる、弘前ねぷたの組み立てキットの販売を始めた。高さ約20センチ、幅約18センチで玄関やリビングを飾るのにぴったりの大きさ。自宅に居ながら弘前ねぷたの魅力を楽しめる。持続可能な開発目標(SDGs)を意識し、地元産リンゴの剪定(せんてい)枝を原料にした和紙を使った。

 キットには鏡絵、見送り絵が印刷されたリンゴ和紙のほか、発光ダイオード(LED)電球や骨組み用に加工した木材など一式が入っている。キット製作を担当したセイビン社(黒石市)によると、対象は小学生以上で、木工用接着剤があれば90分ほどで出来上がる。リンゴ和紙は弘前大学の研究者らでつくる「りんご/さくら和紙研究会」の協力を得た。

 ねぷた絵は、1981年のねぷた村開館当初から展示している弘前ねぷたがモデル。鏡絵は阿部義夫(1928~89年)、見送り絵は長谷川達温(たつおん)(1921~89年)と、往年の名絵師の作品を採用した。ねぷた村助役の檜山和大さんは「リンゴ和紙特有のほのかなピンク色が昔の風情を感じさせる。手に取って弘前ねぷたの歴史を感じてほしい」と話した。

 価格は4180円(税込み)。ねぷた村や関連会社の県特産品センター東京店で購入できる。

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