和歌山の南部・箕島がコラボ 農業系×商業系高校で新商品、メルカリショップで販売

南部高校と箕島高校がコラボでネット販売するオリジナル商品のセット(和歌山県みなべ町芝で)

 南部高校(和歌山県みなべ町)など県内の農業系高校と商業系高校が参画する「農業×商業『メルカリShops』販売プロジェクト」の取り組みで、南部高校と箕島高校(有田市)は11日、初めてのコラボでインターネットによるオリジナル商品の販売を始めた。梅の品種「露茜(つゆあかね)」を使った新商品のジャムも加え、アピールしている。

 プロジェクトは、農業系高校の生徒が作った農作物加工品を商業系高校の生徒がネットショップサービス「メルカリShops」を通じて販売する取り組み。南部高校と紀北農芸高校(かつらぎ町)、和歌山商業高校(和歌山市)が参加し、昨年7月から始めた。南部高校が関わるのは今回が3回目で、新たに参画した箕島高校と連携した。

 今回の商品は、南部高校食と農園科が製造したジャム(イチゴ、ウメ、南高×露茜の3種)と梅干し(白干し梅)、箕島高校情報経営科が「稲むらの火」をモチーフに考案し地元の業者が製造した和菓子「稲むら最中」(塩、みかんの2種)の3品を組み合わせたセットで、6種類(810~2700円)ある。

 11日には南部高校食と農園科で加工流通コースを専攻する3年生5人と箕島高校情報経営科商品開発班の3年生9人が、みなべ町芝にある南部高校の実習棟で商品を確認し、箱詰めして梱包(こんぽう)する作業をした後、メルカリShopsに出品した。

 南部高校の松根夢さん(17)は「昨年度に商品開発したジャムも販売する。最中と合わせてぜひ購入してもらいたい」、箕島高校の竹内陸人君(18)は「最中はミカンとこしあんがマッチしている。ぜひ食べてもらいたい。箕島は野球や相撲で知られるが、商品開発でもアピールできればと思う」と話している。

 販売期限は31日午後1時までで、交流サイト(SNS)などを使ってPRしたいという。商品の確認や購入は「メルカリ」のサイトで「♯アオハルバトン こだわりカンパニー」で検索すればよい。

■「露茜」のジャム登場

 「南高×露茜」のジャムは、果肉が多くて柔らかい人気品種の「南高梅」と果皮や果肉が赤いのが特徴の「露茜」をミックスした商品。梅独特の酸味があり、ウメジャムとは違った赤色のジャムになっている。昨年度に加工流通コースの当時の2年生が商品開発した。

 ジャムはこれまで、ウメ、イチゴ、ミカン シソ、ブルーベリーがあった。

 販売は現在、メルカリShopsのみだが、今後、製造状況を見て、実習棟の販売所「うめっこカフェ」や各地でのイベントなどでも販売したいという。

南部高校食と農園科が商品開発した新商品の「南高×露茜ジャム」

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