韓国雑踏事故で閣僚の罷免認めず 憲法裁、梨泰院で159人死亡

昨年10月29日、ソウル・梨泰院で発生した事故現場近くの路地に集まる大勢の人たち(共同)

 【ソウル共同】韓国憲法裁判所は25日、159人が死亡した昨年10月のソウル・梨泰院の雑踏事故を巡る責任を問われ、国会で弾劾訴追された李祥敏行政安全相の罷免を認めない決定を言い渡した。国会で2月、議席の過半数を握る最大野党「共に民主党」などの主導で弾劾訴追案が可決し、李氏は職務停止となっていた。

 李氏は対応の不手際が明らかになった警察を管理監督する立場で、遺族らが辞任を要求。尹錫悦政権は、李氏が弾劾訴追された2月「憲法や法律に重大に違反したとは明らかになっていない」として野党側を批判していた。李氏は「梨泰院に人が集まることを全く知らなかった」などと述べ、遺族は強く反発した。

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