保育士が園児に「耳が悪い」などと強い口調で注意する“不適切保育”  静岡・裾野市の保育園

静岡・裾野市の保育園で女性保育士2人が園児のことを「口がいらない」「耳が悪い」などと強い口調で注意する“不適切な保育”を行っていたことが明らかになりました。一方、2022年園児への虐待があった裾野市の保育園が、25日、市へ運営改善の報告書を提出しました。

裾野市によりますと、不適切な保育をしていたのは市立東保育園の年中クラスの女性保育士2人で、ことし5月、返事をしない園児に対し机をたたきながら「声が出ていない」など大きな声や強い口調で注意していました。また、2人は歌の指導で、歌詞を間違えた園児に「耳が悪いのかな」と言ったり、園児が書いた絵を「何を書いたのか」と何度も問い質していたということです。これらの行為は、6月に市への通報があり発覚。園内で録音された音声データも残されていました。市と園は18日、保護者説明会で経緯を説明し、保育士2人もその場で謝罪をしたということです。市は園の保護者を対象に臨時の相談窓口を設置し、「心配事があったら話してほしい」と呼びかけています。

一方、2022年、園児への虐待事件が発覚した裾野市の「さくら保育園」の関係者が、25日、市に運営改善の最終報告書を提出しました。「さくら保育園」の虐待事件をめぐっては、2022年12月、元保育士3人が園児に暴行したとして逮捕され、その後、そのうち1人に罰金20万円の略式命令が出され、残りの2人は、不起訴処分となりました。25日、市に提出した最終報告書では、「職員研修の実施」や「風通しのいい職場づくりに向けた方策」などが報告されたということです。

(さくら保育園を運営する桜愛会 高村謙二 理事長)

「事案が発生してしまったことを重く受け止めて真摯に反省して、子どもたちのケアもやっていかないといけない」

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