世界水泳、ピザが団結に一役 競泳日本「心にも栄養を」

提供されたピザを手にする競泳男子の松元克央(右)と塩浦慎理=福岡市(味の素(株)提供)

 世界水泳選手権福岡大会で、競泳ニッポンの団結にピザが一役買っている。新型コロナウイルス感染症の5類移行もあって、今大会は選手同士がはばからずにコミュニケーションを取るようになった。日本代表を支援する味の素はチームの雰囲気づくりに貢献しようと、アスリート向けのピザを今大会から提供。担当者の栗原秀文さん(47)は「心にも栄養を」と訴えた。

 原則無観客だった東京五輪では選手が個人で行動することも多く、日本代表に約20年関わってきた栗原さんの目には「笑顔が減った」と映った。パフォーマンス向上には精神面の充実も必要。コロナによる制限が解けた時、どうすれば選手たちの交流が増えるかと考え、思いついたのが大勢で食べられるピザだった。

 約1年かけて脂質が少なく、回復を早める効果のあるアミノ酸などを多く含んだ冷凍ピザを開発。これまでも選手宿舎に設けたブースで提供してきた食事のメニューに今回から加えた。

 女子の鈴木聡美(ミキハウス)は「脂質をカットしていると思えないくらいおいしい」と笑顔。

提供されたピザを手に笑顔を見せる競泳女子の鈴木聡美=福岡市(味の素(株)提供)

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