障害者と紡ぎ、技術発信 裂き織り事業展開、盛岡の石頭さん

「差別や偏見のない、みんなが暮らしやすい世の中になってほしい」と活動する石頭悦さん=盛岡市安倍館町

 社会で活躍する女性や団体をたたえる「女性のチャレンジ賞」(内閣府主催)に、盛岡市安倍館町の幸呼来(さっこら)Japan代表取締役の石頭悦(いしがしら・えつ)さん(58)が選ばれた。障害者の優れた技術を生かし「裂き織り」の魅力と可能性を発信。起業し、働く場をつくったことも評価された。活動当初に描いた「差別や偏見をなくし、みんながフラットで暮らしやすい世の中に」の理念を胸に歩み続ける。

 カラフルなチェック柄の商品が並ぶ作業所で、利用者が丁寧に糸を紡ぐ。制作に携わるのは、就労継続支援B型事業所の利用者13人を含む計22人。石頭さんが重ねた取り組みが、男女共同参画実現に向けた全国のモデルとして認められた。

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