作業中の男性が熱中症によって死亡したことを受け 栃木労働局が熱中症予防の緊急要請

 今月(7月)、男性が仕事中に熱中症によって亡くなったことを受け、栃木労働局は25日に職場での熱中症予防対策を徹底するよう、事業者などに緊急要請を行いました。

 栃木労働局は25日、行政機関や事業者などに熱中症の予防対策を徹底するよう文書で要請を行いました。

 この緊急要請は、県内で8年ぶりに労働中に熱中症が原因で男性が亡くなったことから行われたものです。

 栃木労働局によりますと、7月3日の午後3時半ごろ、県内の事業所の店舗で作業をしていた50代の男性が倒れているのが見つかり、救急車で搬送されました。

 男性は搬送先の病院で治療を受けましたが、約3時間半後に熱中症で亡くなったということです。

 県内では熱中症によって4日以上休む労働災害は、去年(2022年)は12件、今年(2023年)は6月末時点で死亡災害を含めて4件発生しています。

 栃木労働局健康安全課の長田淳一地方労働衛生専門官は「少しでも本人や一緒に働かれている方の体調に異変があったら、必ずいったん作業を離れ、症状によっては躊躇することなく救急隊を要請していただきたい」

 また、「屋内にはまだまだマスクの使用が多く、マスクの着用は喉の渇きを感じにくくさせるので、こまめな水分と塩分の摂取に注意し熱中症予防していただきたい」と話します。

 25日も気温が上がり、宇都宮地方気象台によりますと宇都宮や真岡、鹿沼で今年の最高気温を記録するなど県内7つの観測地点で猛暑日となりました。

 さらに県消防防災課によりますと、25日午後4時までに熱中症の疑いで緊急搬送された人は7人でした。

 先週の梅雨明けから各地で猛烈な暑さとなる日が続いていて、適切な冷房の使用やこまめな水分補給など熱中症に厳重な警戒が必要です。

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