「田辺祭」4年ぶりの熱気に幕 紀州三大祭りのひとつ、流鏑馬で締めくくる

流鏑馬式で馬上から矢を放ち、的に命中させた「乗り子」(25日、和歌山県田辺市東陽で)

 和歌山県田辺市東陽の世界遺産・闘雞神社の例大祭「田辺祭」の本祭が25日にあり、午後9時半ごろ、祭りを締めくくる流鏑馬(やぶさめ)式が神社で営まれた。

 児童を乗せた馬が氏子町を巡行して集めた厄災を破魔矢(はまや)に込めて放ち、神に清めてもらう意味があるという。そのため、矢は参道から鳥居に向けて放つ。

 今年の「馬町」は下屋敷町で、23~25日に、1日3人、計9人の児童が馬に乗って各地区を巡った。

 流鏑馬式は田辺第二小学校5年の石丸滉音君と用賀小(東京都)5年の畑上大知君、内原小(日高町)4年の那須奏太君が担当。見物人が見守る中、馬上から的に向かって矢を放った。

 式の後には、舞姫による「豊栄の舞」があり、4人の舞姫がヒマワリを手に舞を披露した。

 その後、各地区の笠鉾(かさほこ)が戻り囃子(ばやし)を奏でながら神社を後にし、4年ぶりの熱気に包まれた祭りが幕を下ろした。

© 株式会社紀伊民報