朽ちた看板が不気味と話題、鳥取 町のPRへ地元企業が商品化

製作したグッズを持つ山本健太さんと朽ち果てた看板=18日、鳥取県岩美町

 「不気味」「味がある」などと交流サイト(SNS)上で話題になっている朽ち果てた看板が鳥取県岩美町にある。高さ約160センチの金属製で、両面に学生らしき絵が印刷されているものの全体がさびで覆われ表情が確認できず、不気味な雰囲気を醸し出している。町をPRしようと、地元企業が看板を題材にした缶バッジなどを販売、人気を集めている。

 看板は数年前からSNS上で話題になり、数百万回閲覧された投稿も。町によると、看板は町の北側に4体あるが、設置時期や目的は不明。看板近くに住む女性は「やっぱり夜に見ると怖い」と笑う。

 地元の製造販売業「サンテック」代表取締役の山本健太さん(44)は、新型コロナウイルス禍で活気を失った町を盛り上げるための話題として看板に注目。側面に書かれた兵庫県のビニール加工会社に連絡を取ると、当時の事情を知っている人がおらず「自由に使ってください」と言われた。

 缶バッジは、看板の背景を爽やかな青空と海にしてギャップを演出した。

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