14歳黒人少年リンチの記憶刻む 米大統領、葬儀会場を国定史跡に

米ワシントンで、黒人少年のリンチ殺害事件に関する布告に署名するバイデン大統領(中央)=25日(AP=共同)

 【ワシントン共同】バイデン米大統領は25日、南部ミシシッピ州で1955年に起きた白人による14歳の黒人少年のリンチ殺害事件の記憶と、人種差別の非道性を訴えた少年の母親の業績を長くとどめるため、葬儀会場などを国定史跡に指定する布告に署名した。事件は国民の注目を集め、黒人の公民権運動が盛り上がるきっかけとなった。

 2024年大統領選の共和党候補指名を争う南部フロリダ州のデサンティス知事は、黒人が奴隷制で技術を習得して利益も得ていたとする歴史教育を擁護し、批判を浴びている。再選を目指す民主党のバイデン氏は差別に反対する姿勢をアピールし、黒人票の取り込みを進める。

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