第2青函トンネル推進へ 青森県今別町が官民会議設立

今別町での推進会議設立を記念し、講演する「第2青函トンネル構想を実現する会」の鳴海会長=26日、同町開発センター
「第2青函トンネル構想実現に向けた今別町推進会議」設立総会であいさつする阿部会長=26日、同町開発センター

 青森県今別町は26日、青函トンネルと並行する「第2青函トンネル」建設実現を目指し、官民による推進会議を設立した。今後は機運を高める啓発活動や国への要望などに取り組む。

 同町で開いた「第2青函トンネル構想実現に向けた今別町推進会議」設立総会には、県や町商工会、地元の関係団体のほか、北海道で「第2青函トンネル構想を実現する会」を立ち上げた福島町の関係者など58人が出席した。会長に就任した阿部義治今別町長はあいさつで「北海道で旗振り役をしている福島町を訪れた際、ぜひ本州側の(トンネル入り口の町)今別町からも、とのお願いがあった」と経緯を説明。札幌延伸に向けてさらなる新幹線高速化の必要性を訴え、第2トンネルを貨物列車用とすることで共用走行問題を解消できると強調した。

 総会後は、2019年に「実現する会」を立ち上げた鳴海清春会長(福島町長)が講演し、同町が青函トンネル工事基地として発展してきたことを紹介。三つのトンネル構想案を解説しながら、第2トンネル実現で北海道と東北の人流・物流が拡大し、経済の底上げになるとアピールした。

 阿部会長は「工事が始まればまた元気な今別町がよみがえる。今後は専門家を招いたフォーラムなどを行いたい」と話した。

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