発症数十年前に最初の変異 10歳ごろ、乳がん患者2割

乳がん発症の仕組み

 特定の遺伝子変異で発症する乳がん患者は、10歳前後の思春期に最初の細胞で変異が起こり、その後同じ変異を持つ細胞が増殖するなどして数十年後に乳がんを発症していることがゲノム(全遺伝情報)の解析で分かったと、京都大などのチームが英科学誌ネイチャーに26日発表した。

 23対ある染色体の1番目と16番目の間で異常が形成されたタイプで、乳がん患者の2割の原因になっている。

 チームは、患者5人の乳腺を採取し、がん組織などのゲノムを解析。うち4人は最初の遺伝子変異が6~17歳(平均10.6歳)でできており、そこから乳がんを発症するまで数十年かかっていた。

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