国内最古の高浜原発1号機、7月28日に12年ぶり再稼働 関西電力は6基体制に

関西電力高浜原発1号機(手前)と2号機=2020年12月撮影、福井県高浜町

 関西電力から7月26日、福井県に入った連絡によると、運転開始から48年が経過する高浜原発1号機(加圧水型軽水炉、出力82.6万キロワット)が28日午後3時、原子炉を起動する。2011年1月に定期検査入りして以降、東京電力福島第1原発事故や新たな安全規制への対応で長期停止し、再稼働は12年7カ月ぶり。新規制基準下で運転開始40年を超えた原発が稼働するのは、関電美浜3号機に続き国内2基目となる。

 高浜1号機は1974年に運転を開始し、新基準に基づく原子力規制委員会の審査に合格した国内で最も古い原発。「原則40年、最長60年」と定められた現行ルール下で、16年に40年超運転の審査に国内で初めて合格した。21年に高浜町と県が再稼働に同意したが、新基準で義務づけられたテロ対策の「特定重大事故等対処施設(特重施設)」の整備に時間を要していた。

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 関電は当初、1号機を6月3日に再稼働する計画だったが、規制庁から火災防護対策が不十分との指摘を受けて追加工事が必要となり、計画から約2カ月遅れた。特重施設の運用開始も後ろ倒しとなり、今月14日から運用を始めている。

 1号機が稼働すれば、関電の稼働中原発は約12年ぶりに6基体制となる。高浜2号機は9月15日に再稼働する計画で、福島事故後初めて廃炉原発を除く全7基が稼働する見通し。

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