成長効果の高い政策に重点的に取組むと総理

 岸田文雄総理は25日開いた経済財政諮問会議で「予算の全体像を踏まえ、骨太方針2023に従い来年度の予算編成を行い、未来への投資の拡大と構造的賃上げの実現に向けた新しい資本主義の取組みを更に加速させる」考えを強調した。また「成長効果の高い政策に予算・税制、規制・制度改革の面から重点的に取組む」考えを示した。

 予算の全体像では(1)春季労使交渉の賃上げの流れを全国津々浦々に広げ、分厚い中間層を実現する(2)最低賃金については全国加重平均1000円達成後も地域間格差の是正を含めて継続的に引き上げる(3)経済・物価動向を見極めつつ、激変緩和対策を段階的に縮小・廃止するとともに、物価高の影響を強く受ける低所得者・地域等に重点を絞ってきめ細かく支援していく、ことが明記されている。

 また「生産性向上とイノベーション促進による供給力強化に向けた民間投資を引き出し、自律的な投資拡大につなげていく。このためGX(グリーン・トランスフォーメーション)、DX(デジタル・トランスフォーメーション)、経済安全保障などの重点分野で国が呼び水となる政策を実行し、民間投資115兆円を早期に実現する」ことなども入る。

 岸田総理はこの日の会議で「今回の中長期の経済財政試算では、岸田内閣が進める人への投資、GX、DXへの投資等の政策を進め、生産性を上昇させていく中で、適切な経済財政運営や歳出改革を継続すれば、25年度の国と地方を合わせた基礎的財政収支の黒字化が視野に入る結果となっている」。

 そのうえで「25年度、そしてその先を見据え、需給ギャップを縮小する中で、供給力の強化を図るため、成長効果の高い政策に予算・税制、規制・制度改革の面から重点的に取組み、持続的・安定的な成長を実現していく。あわせてEBPM(証拠に基づく政策立案)やPDCAの活用を通じて歳出の効率化を徹底し、経済再生と財政健全化の両立を図っていく」とした。(編集担当:森高龍二)

岸田文雄総理は25日開いた経済財政諮問会議で「予算の全体像を踏まえ、骨太方針2023に従い来年度の予算編成を行い、未来への投資の拡大と構造的賃上げの実現に向けた新しい資本主義の取組みを更に加速させる」考えを強調した。

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