県内今年初 熱中症警戒アラート 高梁の女性死亡、猛暑日12地点

強い日差しが照りつける岡山市中心部=27日午後2時

 瀬戸内地方は27日、高気圧に覆われ猛烈な暑さに見舞われた。岡山県内では熱中症の疑いで救急搬送される人が相次ぎ、高梁市では高齢女性が死亡。気象庁などは県に今年初の「熱中症警戒アラート」を出した。

 県内の各消防によると、夕方までに39人が搬送された。高梁市消防本部によると、高齢女性は午後1時半ごろ、自宅横の畑で倒れているところを知人に発見され、死亡が確認された。

 県内の最高気温は、笠岡市で観測史上最高の38.0度(平年32.6度)まで上昇。全16観測地点のうち12地点で35度以上の猛暑日、14地点で今年最高となった。その他の地点は、高梁市37.7度▽真庭市久世37.4度▽岡山市中心部37.2度▽津山市36.7度―などで、平年を2.4~5.4度上回った。

 広島県内は、府中市(38.6度)と庄原市高野町(35.1度)で観測史上最高を記録。福山市(38.2度)など3地点でも7月の観測史上最高を更新した。

 暑さは28日も続く見込みで、両県には27日夕も同アラートが発表された。岡山地方気象台は「向こう1週間は最高気温が35度前後で推移し、さらに上昇する可能性も十分ある」と熱中症対策を呼びかけている。

JR岡山駅近くの交差点では、猛烈な暑さのため、アスファルトの路面に水たまりがあるように見える「逃げ水」現象が起きた=27日午後2時48分
日傘を差すなど暑さをしのぎながら歩く人たち=27日午後1時50分、JR岡山駅前

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