【晴れ岡山】ＪＡ晴れの国岡山は、特産トマトの新たな需要開拓と農家所得の安定へ、県産「桃太郎トマト」１００％使用の万能ソースを開発した。市場価格が低迷する時期に一括製造してコストを抑え、価格は１５０ミリリットル入り６５０円。７月上旬から、ＪＡ直売所やオンラインショップなどで販売を始めた。ＪＡは「パスタやうどんなどあらゆる麺に合う」とＰＲする。
商品名は「桃太郎トマト万能ソース『萬麺まんめんの恵味えみ』」。麺に「かける」「つける」「スープにする」など用途は多彩だ。
ＪＡと地元加工業者が連携し、出荷が集中して市場価格が下がる時期に一括して製造。市場に出しにくい赤みが強い果実を主原料として有効活用する。生産者と消費者の双方にメリットのある商品を目指した。
開発には、県内主力３産地（びほく・新見・蒜山）の関係者と地元のシェフが協力した。トマトの風味を強く感じられるように、仕上げに完熟の生果を投入。リコピンなどの栄養が豊富で、濃い赤色の滑らかな舌触りのソースが完成した。
発売当日には完成披露会を開き、生産者や行政、加工業者ら約２５人が参加。加工業者は「ＪＡと共に地域農業・生産者を加工・飲食の立場から応援していきたい」と話した。同ＪＡは「食の根幹である地域農業を、地域や消費者と一体となって下支えする取り組みは欠かせない」と力を込める。
