若者のライフデザインに寄り添う雇用を ニッセイ基礎研究所の天野さん指摘

 人口の社会減少と女性の地域定着をテーマにしたフォーラムが26日、秋田市のにぎわい交流館で開かれた。ニッセイ基礎研究所(東京)の人口動態シニアリサーチャー天野馨南子さんが基調講演。全国ワーストである秋田県の出生数減少の原因をデータ分析に基づいて解説し、若者が望むライフデザインに沿った雇用をつくり出す必要性を指摘した。

 天野さんは2021年までの約半世紀の間に県内の出生数が76%減り、減少率は全国最悪であることを紹介した。一方で1組の夫婦の間に生まれる子どもの数は1割ほどしか減っていないと説明。東京圏などへの若い女性の流出と、それに伴い婚姻数が7割余り減少したことこそが、秋田の少子化の「真犯人だ」と説いた。

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