途上国の教育格差なくしたい 海老名の24歳男性が南米ボリビアへ 青年海外協力隊として現地で小学校教育

青年海外協力隊として8月からボリビアに赴く伴場さん

 海老名市在住で、この春に大学を卒業したばかりの伴場海璃さん(24)が来月から2年間、国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊として南米のボリビアに派遣される。将来的に日本で教員を志す伴場さんは、現地で小学校教育に従事する。出発の日を控え「途上国の教育格差をなくしたい」との思いを強くしている。

 海外への関心が高かった伴場さんは大学時代、海外でボランティアを行う非政府組織(NGO)の活動に参加した。そのうちの一つ、マングローブの保護活動に取り組んだカンボジアで児童労働を目の当たりにして、「これが現実なのか」と言葉が出なかった。

 「教育を受ける機会を得られない子どもたちに勉強を教える」。子どもの頃から教員を目指してきた伴場さんは、いつしかそんな考えを持つようになった。

 3年の夏ごろ、大学キャンパスに掲示されていたポスターがきっかけで青年海外協力隊に惹(ひ)かれた。4年次には教員採用試験と協力隊の選考の両方に合格し、どちらの道に進むか、悩み抜いた末の決断だった。

 伴場さんが赴くのはボリビアの憲法上の首都スクレで、滞在期間中、主に小学校で算数を教える。スペイン語は習得中だが、イラストや図を用いたり、時には外に出て自然物を利用したりしながら、工夫を凝らして指導するつもりだ。

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