【MLB】大型補強敢行のエンゼルス 次なるターゲットはナショナルズの三塁手か

写真:エンゼルスの補強ターゲットに浮上しているナショナルズの三塁手ジャイマー・キャンデラリオ @Getty Images

 日本時間7月27日、エンゼルスはホワイトソックスから先発右腕ルーカス・ジオリトとリリーフ右腕レイナルド・ロペスを獲得し、若手有望株2人を放出する大型トレードを敢行。贅沢税ラインも超えたことが報道されるなど、大谷翔平の放出が取りざたされていたここ数週間の状況から短時間で一変し、逆転でのプレーオフ進出へ強気の姿勢を見せている。そんな大型補強に成功したエンゼルスだが、これに留まることなくさらにチームのアップデートを狙っている模様で、「MLBネットワーク」でブロードキャスターを務めるジョン・モロシ氏によると、次なるターゲットとしてナショナルズに所属する両打ちの三塁手、ジャイマー・キャンデラリオの獲得を検討しているようだ。

 現在29歳のキャンデラリオは、今季ナショナルズで95試合に出場し、打率.256、16本塁打、OPS.819の好成績をマーク。タイガースに在籍していた昨シーズンは打率.217と苦しんでいたものの、今季は本来の姿を取り戻し、ホームランと打点はキャリアハイを更新するペースの活躍を見せている。また、定位置の三塁守備についても、DRS(守備防御点)やUZR、OAAといった各データサイトの指標は軒並みプラスの数字を叩き出すなど守備面でも安定した働き。キャンデラリオは今オフFAとなるため、ナショナルズ側としても放出候補の一人であることは間違いない。

 エンゼルスは現在正三塁手のアンソニー・レンドンが故障により離脱しており、ここ数年のパフォーマンスを考えれば、ここから活躍を計算するのは現実的ではないという状況だ。また、内野複数ポジションを守れるジオ・ウルシェラはすでに今季絶望となっており、直近では主にベテランのマイク・ムスタカスが三塁で堅実な活躍を見せているが、一塁手も含めて層が薄くなっていることは否めない。ここ数試合は打線が機能しているエンゼルスだが、キャンデラリオのような安定した活躍が見込める三塁手を獲得することができれば、ムスタカスを一塁に回すこともできるため、攻守両面での底上げが期待できそうだ。獲得に至る可能性は現時点で未知数ではあるものの、経営陣のGOサインから短時間でメインターゲットである投手補強を実現してみせたペリー・ミナシアンGMの次なる動きに注目が集まる。

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