オグラセンノウ 紅色鮮やか 新見・鯉が窪湿原で見頃

鮮やかに咲くオグラセンノウ

 新見市哲西町矢田の国天然記念物・鯉が窪湿原で、希少な湿性植物「オグラセンノウ」が見頃を迎えた。照りつける日差しの下、鮮やかな紅色の花が風に揺れ、訪れる人の目を引いている。8月中旬まで楽しめそう。

 ナデシコ科の多年草で、高さ1メートルほどの茎の先に細かい切れ込みが入った花(直径約3センチ)を付けるのが特徴。自生地は同湿原と熊本県阿蘇地方などに限られ、環境省のレッドリストでは絶滅危惧種に指定されている。

 同湿原では7月中旬から2号橋周辺で咲き始めた。地元住民らでつくる「鯉が窪湿原を守る会」の浅井幹夫事務局長(79)は「この湿原を代表する花。けなげに咲く姿を見て心を癒やしてほしい」と話していた。

 開園は午前8時半~午後5時。入園時には湿原保護の協力金200円を求めている。問い合わせは管理事務所(0867―94―2347)。

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