長崎市の鈴木史朗市長は28日、「原爆の日」の8月9日に開く長崎平和祈念式典での平和宣言の骨子を発表した。原爆の熱線で体が焼けただれた「赤い背中の少年」の被写体として知られる故谷口稜曄さんのエピソードを通じ、核兵器廃絶を訴えるほか、5月の先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)で核戦争をしてはならないと再確認されたことを評価した。
鈴木市長は4月に就任し、初めての祈念式典出席。反核運動をけん引し、2017年に死去した谷口さんを選んだ理由に関し「ウクライナ危機が長期化し、核使用のリスクが高まっている。被爆の実相を伝えるには一番いい事例だ」と述べた。