「マルさん」の愛称で親しまれた元宝塚歌劇団トップスターの那智わたる（なち、本名佐藤美弥子＝さとう・みやこ）さんが21日午前3時32分、死去した。86歳。大阪府出身。葬儀は関係者で行った。
1953年に宝塚歌劇団に入団した。独特の存在感で男役トップスターとなり、「カチューシャ物語」「シャングリラ」などに出演。熱狂的な人気を集めた。
宝塚在籍中に劇作家の菊田一夫に見いだされ芸術座「終着駅」に出演。帝劇「風と共に去りぬ」ではヒロインに抜てきされた。
68年に退団し、東宝演劇部に移籍。70年に東京宝塚劇場で開いたワンマンショー「那智わたると共に」が空前のヒットを記録した。
