皆に感謝「人は立ち直れる」 増田明美さんが講演 マラソンで五輪出場、努力や挫折語る 成田

市民を前に講演する増田さん=26日、成田市

 成田市の成田国際文化会館大ホールで「社会を明るくする運動成田市大会」が開かれ、いすみ市出身のスポーツジャーナリストの増田明美さん(59)が市民らを前に講演した。「夢に向かって走り続ける」と題し、マラソンで五輪に出場するまでに至った努力や挫折について語った。

 増田さんは成田高校(成田市)の陸上部員時代に、長距離種目で日本記録を次々と樹立。険しい階段や坂道のある成田山公園の一帯を走ったり、強豪の男子部員にもまれながらトレーニングしたりした経験を振り返った。不調が続いた際でも「監督が自分に必要な言葉をかけてくれた」と感謝した。

 同講演では非行や犯罪の抑止もテーマになった。増田さんは1984年のロサンゼルス五輪で途中棄権した当時の苦しい心境になぞらえ、「大失敗した時は消えてしまいたいと思ったが、皆さんに支えられて立ち直れた。過ちを起こした人も再びまた生き直すことができる」と呼びかけた。

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