スーパーの鰻をお店の味に格上げ、ふっくら仕上がる裏ワザ

7月30日は土用の丑の日。例年以上に酷暑が続き、今年は鰻を食べて元気に、と考えている人も多いのでは。

スーパーの鰻がふっくら仕上がった!

とはいえ、鰻はなかなかお高い。やはりスーパーで鰻の蒲焼を買って自宅で食べることが多くなりそう。しかし、市販の鰻を自宅で食べる際に悩ましいのが温め方だ。普段あまり食べないからこそ、「どれだけ温めればいいのか分からない」「ふっくらおいしく仕上がらない」などの疑問や困りごとが湧いてくる。

そんな市販の鰻をおいしく食べられる裏技を紹介しているのが、調味料メーカー「日の出みりん」(本社:兵庫県加古郡稲美町)。同社のマーケティング部・竹山慎一郎さんによると、「うなぎの蒲焼は、フライパンや電子レンジでそのまま温めると固くなってしまう。そこでお酒を入れて温め直す方も多いのですが、実はお酒よりも『料理酒』の方がよりうま味とコクを感じられるんです」という。

アルコールに食材を柔らかくする効果があり、さらに原料の米由来の有機酸やアミノ酸などは料理にうまみ・コクを付ける効果がある料理酒。それで蒸し焼きにすることでふっくらとした仕上がりになる。

フライパンの上にアルミホイルを敷き、鰻の蒲焼きを切って並べ、料理酒を1尾につき大さじ2杯加える

やり方は簡単。まずはフライパンと料理酒、アルミホイルを用意。次にフライパンの上にアルミホイルを敷き、鰻の蒲焼きを切って並べ、料理酒を1尾につき大さじ2杯加える。フタをして中火にかけ、全体が沸騰して湯気が噴き出すまで温めたら完成だ。

もっと手軽な電子レンジなら、耐熱皿に鰻の蒲焼を切って並べ、料理酒を1尾につき大さじ1杯振り、ラップを軽くかけて、電子レンジ500wで1分ほど加熱。ラップをはずして、さらに30秒加熱するだけだという。

■ 実際に料理酒で鰻を温めてみた

実際にやってみると、かなり簡単なうえに、思った以上にすぐ完成して驚いた(暑い夏にキッチンに立つ時間が減るのはうれしい)。できあがったものを食べてみると、かなり身がフワフワでジューシー。ただ温めただけのものよりも臭みがなく、これまで家で食べた鰻のなかで1番柔らかく仕上がったように感じた。

フタをして中火にかけ、全体が沸騰して湯気が噴き出すまで温めたら完成!

注意する点としては、アルミホイルにうなぎの皮が少しくっついてしまったので、できれば魚を焼くためのアルミホイル等があれば便利かも。また、温まったうなぎはかなりフワフワで柔らかいので、お皿に移すときも落としたり、身を崩したりしないように細心の注意が必要だ。

今週末は、料理酒を使ってふっくらとした鰻の蒲焼きを自宅で楽しんでみては。

取材・文・写真/野村真帆

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