金融庁、損保7社に報告命令へ ビッグモーター保険金不正問題で

ビッグモーターの浦和美園店=さいたま市

 金融庁が、中古車販売大手ビッグモーター(東京)の保険金不正請求問題を巡り、同社と損害保険大手4社、中堅3社に対し、保険業法に基づく報告徴求命令を週明けにも出す方針を固めたことが28日、分かった。ビッグモーターと関係が深い大手の損害保険ジャパンを中心に、取引の状況や保険契約者の保護に問題がなかったかどうかを調べる。

 ビッグモーターは保険代理店として各社の自動車保険を取り扱っている。金融庁は同日、関東財務局を通じてビッグモーター役員に保険代理店業務について任意の聴取を実施した。外部弁護士の報告書によると、同社は取締役会を開いていないなど企業統治体制に問題があり、金融庁は保険代理店業務の実態について報告を求める。

 報告徴求命令を受ける大手4社は損保ジャパンのほか三井住友海上火災保険と東京海上日動火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険。損保ジャパンはビッグモーターに37人の出向者を出していた。

 中堅3社は共栄火災海上保険とAIG損害保険、日新火災海上保険。

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