【武豊日記】友人の成功は励みになります

先週の個人的な最大のトピックは、藤浪晋太郎選手のオリオールズ移籍でした。アメリカンリーグ最下位のオークランド・アスレチックでようやくその才能を発揮してきたと思っていたら、アメリカンリーグ東地区で首位を走るボルチモアに引き抜かれるという米国ならではの急展開。最速164キロの豪速球右腕が、正しい評価を得てきたということでしょう。

晋太郎とは、有馬記念の夜に食事を共にするのが恒例となっている友人関係。オフにはボクがプロデュースしたジムで自主トレも行なっていました。今年初めて彼が米国に渡ることになって、ボクがブリーダーズカップ(今年は11月3、4日にカリフォルニア州のサンタアニタ競馬場)に出たら応援に来てくれて、彼がワールドシリーズに進出したらその試合を見に行く約束をしていました。アスレチックスがワールドシリーズに出ることはなさそうだなと思っていましたが、今年のオリオールズならむしろ順当に進出しそうです。あとは、ボクが頑張ってブリーダーズカップに出るような馬と出会うだけですね。友人の成功は励みになります。

クイーンステークスはライトクオンタムとのコンビ

先週から札幌に舞台が替わって、土日で1勝ずつ。記事になったのは、日曜の1勝でした。10レースを勝ったシルバーブレッドは9番人気の伏兵で、単勝の配当は3270円。これがボク史上では4番目に高い配当だったそうです。ちなみに最高配当は15年に阪神でプランスペスカで勝ったときの4210円。こういう記録を綿密に調べてくれていることの方が意外で、コメントを求められても「へえ」ぐらいしか出てこないのですが、勝ってくれる馬は人気に関わらず大好きです。シルバーブレッドもすごく乗りやすいいい馬でした。

今週末ももちろん札幌での騎乗。予報では札幌も30℃を超えるようですが、本州よりはだいぶマシかもしれません。メーンのクイーンSは3歳のライトクオンタムで古馬に挑戦します。シンザン記念ぐらい走ってくれたらと、楽しみにしています。

© 株式会社競馬のおはなし