会員制の大型スーパー「コストコ」の人気商品を年会費なしで買える店が静岡県内で増えています。「コストコ再販店」と呼ばれるこれらのお店は、物価高が続くいま、お得感があると人気を集めています。その秘密とは?
大きなピザやハイローラー。コストコで人気の商品が並ぶのは静岡市の店です。
<山本太朗記者>
「静岡市内のスーパーに来ています。きょうはコストコフェアということで、レジ前の目立つ場所に特設コーナーが設けられています」
静岡市駿河区のスーパーアンドウでは月に1回、コストコフェアを開催しています。この日に並ぶ商品を目当てにする客の姿も。
<買い物客>
「ロールパンはお買い得。すぐ冷凍しておけば結構もつ」
「マフィンとチーズタルト。安くてボリューム満点なのでとてもうれしい。遠くだと行きにくいけど、近くでやってもらえると、とても助かります」
並んでいる商品は、浜松のコストコで販売しているものと同じです。
<スーパー安藤 安藤秀剛社長>
「コストコまでトラックで行って、大体50品目ぐらい買ってくる。コストコフェアを機にスーパーアンドウを知ってもらう」
コストコフェアによって、ほかの商品も売れるというメリットが店にはあります。
2017年9月に浜松市東区に出店したコストコは、大容量の商品が買えることで注目されました。一方で、年会費が必要なことや県内に1店舗しかなく、遠くに住む人は行きづらいというのも事実です。
それでもコストコ商品を購入したい。そんな人にとって「コストコ再販店」は魅力があるのです。
<J.Yホールディングス 塩澤錠司社長>
「できるだけ小分けにして、できる物は全て小分けにして販売している。当店の一番人気のハイローラーなんですけど、21個入っているけど、7個入り、3個入りして小分けにしている。例えば夕飯にちょっと食べたいとか、昼食にちょっと食べたい方は3個入りを食べる方も多い。店自体が大きくなく倉庫もないので、ちょっとずつ商品を買って毎日商品を入れ替えている」
6月、焼津市でオープンしたこちらの再販店。もちろん年会費はタダ。小分けにして販売することで1人暮らしや少人数の家族に好評です。
<J.Yホールディングス 塩澤錠司社長>
「リクエストコーナーを設けていて、ここにない商品を書いてもらって、箱の中の入れてもらって、スタッフで検討して導入している」
ただ、再販店は店舗のスペースの関係でコストコの商品の一部しか並べられず、年会費が必要ない代わりに、グラム当たりの価格は少し高くなる傾向があります。
<J.Yホールディングス 塩澤錠司社長>
「毎日買い付けに行っているので、ちょっとずつ置いて、少しでも多くのお客様に買ってもらえるような商品をそろえていきたいと思っている」
それでも交通費などを考えればお得感はあるコストコ再販店。これからも同じような取り組みが広がる可能性がありそうです。