中国のWTO協定違反が確定 反ダンピング関税、是正義務

WTO本部=2022年6月、スイス西部ジュネーブ

 世界貿易機関(WTO)は28日、中国が日本製ステンレス製品に反ダンピング(不当廉売)関税を課しているのはWTO協定違反だとする報告書を採択した。日本政府が発表した。日本の勝訴が確定。中国はWTO規定に沿い是正措置の義務を負う。

 採択後、日本の外務省は、中国側に「速やかに是正することを求める」との声明を出した。中国は1カ月以内に開かれるWTOの紛争処理機関(DSB)で是正の意思を示さなければならない。

 中国は、日本などから輸入されるステンレス製品が不当に安く販売され国内産業に損害を与えたとして、2019年7月から、日本などからのステンレス製品に追加課税を実施している。

© 一般社団法人共同通信社