市長に選ばれるには? 富山県選管がワークショップ、学生が公約考え模擬選挙

グループワークで理想のまちについて考える学生ら=富山国際大東黒牧キャンパス

 若者に選挙への関心を高めてもらおうと富山県選挙管理委員会は28日、富山市東黒牧(大山)の富山国際大東黒牧キャンパスで、ワークショップを開いた。同大現代社会学部の2年生22人が、講演を通じて投票率低下の原因を考えたり、架空のまちの市長選に立候補する想定で「公約」を考案したりして、選挙の重要性に理解を深めた。

 金沢大人間社会学域法学類の岡田浩教授が講師を務め、県内の投票率は1990年代以降に下がっていると説明。10~30代の若者の投票率が特に低いと指摘した。

 人間関係の濃さが投票率と大きく関係しているという見方も示し「現代の若者は人間関係が薄く、孤立している人も多い。社会や地域に関心を持てず、投票に行かないのではないか」と述べた。

 グループワークでは5~6人ずつの班に分かれ、「父」「祖母」「高校生」など架空のまちの住民役になり、それぞれの立場で必要な施設や政策を話し合った。

 グループの代表者が架空のまちの市長選の立候補者となり、「子育てがしやすいまち」「公共交通機関の充実」など、それぞれ理想のまちづくり案を発表。最後に模擬選挙として、最も優れたアイデアの発表者に一票を投じ、選挙の一連の流れを体感した。

岡田教授(左)から投票率が低下している原因について学ぶ学生ら=富山国際大東黒牧キャンパス
架空のまちの政策について話し合う学生=富山国際大東黒牧キャンパス
架空のまちの市長候補者として、考えたまちづくり案を発表する学生=富山国際大東黒牧キャンパス

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