モンドセレクション金賞に輝く「宇都宮の水道水」 "おいしさ"の秘密に迫る

 宇都宮市は8月、水道水をそのまま強炭酸にした炭酸水を発売します。

 使われている水道水は「泉水」というブランドで、すでにペットボトルで商品化されていて、今年(2023年)4月にはモンドセレクションの金賞を受賞したことが発表されました。そんな宇都宮の水道水のおいしさの秘密に迫ります。

 宇都宮市今里町にある松田新田浄水場では、清流・鬼怒川から取り込んだ水をろ過や消毒をして1日12万トン以上の水道水を作っています。

 宇都宮市上下水道局水質検査センターの磯剛所長は「宇都宮の水道水がおいしい理由は水源に蒸発残留物が適度に含まれ硬度が低く遊離炭酸も多いなど水源の水質に恵まれていること」と話します。

 厚生労働省が1985年に人口10万人以上の都市を対象に行った水道水のおいしい都市の調査で、宇都宮市は成分やバランス、それに残留塩素など7つの厳しい要件をクリアした32の都市のひとつとして選ばれています。

 その15年後の2000年には地下水を水源とする白沢水系の水道水をペットボトルに詰めて「泉水」のブランドで製造がはじまりました。そして去年(2022年)、この「泉水」を多くの人に知ってもらおうと国際的な品質評価コンテストのモンドセレクションに出品。見事、金賞に輝きました。

 宇都宮市上下水道局経営企画課の酒井美佳主事は「水道水を直に飲まない人が増加している。理解を得ようと審査を申請し高い評価を得た。」と話します。宇都宮市はモンドセレクションのさらに上位の賞を目指します。宇都宮市上下水道局水質検査センターの磯剛士所長は「なぜ最高金賞でなかったか追及するため他の都市の水を取り寄せたが遜色ないことがわかった。次回は確実に最高金賞をとり、さらにアピールしていきたい」と話します。

 そして8月、LRTの開業に合わせて泉水の炭酸水が発売されます。その名も「スパークリング泉水」です。

 宇都宮市の水道水のおいしさ。その認知度の低さが課題だったということですが今回の炭酸水をきっかけに広くPRしたい考えです

© 株式会社とちぎテレビ