インターハイ・ハンドボール男子 瓊浦が4年ぶり8強入り

【ハンドボール男子3回戦、神戸国際大付―瓊浦】前半13分、瓊浦の右バック檜垣がシュートを決めて7点目=函館市、函館アリーナ

 全国高校総合体育大会(インターハイ=翔び立て若き翼 北海道総体2023)第7日は28日、各地で6競技が行われ、長崎県勢はハンドボール男子の瓊浦が3回戦で神戸国際大付(兵庫)に35-34で競り勝ち、4年ぶりに8強入りした。
 前半のリードを生かして、最後は1点差で逃げ切った。ハンドボール男子3回戦で、九州王者の瓊浦が近畿王者の神戸国際大付(兵庫)を35-34で撃破。前回出場した2019年以来の8強入りを決めた。ただ、後半に課題が残っただけに、末岡監督は「きょうは何もいいところがない。相手のミスに助けられた」と喜びは少なかった。
 6月の九州大会を制して以降、全国で勝つために構築してきた堅守を序盤は披露できた。開始5分半まで得点が奪えない中、流れが来るまでじっと我慢。10分に追いつくと一気に引き離した。
 主導権を握ったことで、主将の左バック大田は「気の緩みが出てしまったのかもしれない」と振り返る。後半はパスをカットされてから速攻を浴び、2分間退場者も相次ぐなど苦戦。後半開始時の6点差から、11分には1点差まで詰め寄られた。
 流れを失った中、チームを鼓舞したのが両利きエースの右バック檜垣だった。「センター川田のマークが厳しい時に組み立てるのが自分の役割」と攻撃をけん引。巧みなボールさばきで得点に絡み続けた。失点がかさむ中でも一度も逆転を許さなかった。
 接戦を制し、準々決勝は春の全国選抜大会を制した北陸(福井)との大一番を迎える。瓊浦も集中を切らさず戦えば渡り合える力は持っている。檜垣は「王者にびびらず立ち向かっていく」と頼もしく、末岡監督は「ここを乗り越えれば、間違いなく上が見えてくる」と22年ぶりの頂点へ意欲をのぞかせた。


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