大西魁斗が起死回生イーグル「PGAツアー初の週末を楽しむ」

イーグルフィニッシュに笑顔(撮影/田辺安啓(JJ))

◇米国男子◇3Mオープン 2日目(28日)◇TPCツインシティーズ(ミネソタ州)◇7431yd(パー71)

カットラインの下にもぐって迎えた最終ホールで、15mのイーグルパットをねじ込むと力強くこぶしを握った。83位から出た大西魁斗が「67」で回り、通算4アンダー暫定59位で2日目を終了。PGAツアーで初めての予選通過に大きく前進した。

今季の主戦場は下部コーンフェリーツアーで、本大会にはマンデートーナメント(予選会)をクリアして出場を決めた。初日イーブンパー83位と出遅れたが、第2ラウンドは14番までに3つ伸ばして予選通過まであと1打。最終ホールのパー5を見込めば可能性は十分あったが、17番(パー3)で欲が出た。

右奥に切られたピンで、左サイドを広く使ってセーフティにいくプランもあった。「バーディを獲っていい気持ちで18番に行こうと思った」とピンを狙った第1打が右手前のラフにつかまりボギー。プレッシャーのかかる最終ホール、ティショットは狙いよりも左に出たがファーストカットで止まってくれた。

自力で迎える週末が楽しみ(撮影/田辺安啓(JJ))

「ここでちょっとラッキーだと思いました」と気を取り直し2オンに成功。15mのイーグルパットは2パットのバーディ狙いだったが、慎重に打った第3打はトロトロとカップに向かって消えてくれた。「ロングパットがあまり良くなくて、きょうも危ないパーパットがいくつかあった。運が良かったです」とイーグル締めで予選通過が濃厚になった。

2022-23年シーズンで出場したPGAツアーはこれが4戦目。昨年10月「ZOZOチャンピオンシップ」は予選カット無しの4日間大会。推薦出場の1月「ソニーオープンinハワイ」と、マンデー突破で出場した7月「ジョンディアクラシック」はともに予選落ちだった。

「残り2日間はボーナスだと思って。初めてPGAツアーの週末を、楽しんでやれたらと思います」と笑顔がはじけた。(ミネソタ州ブレイン/谷口愛純)

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