【MLB】7連勝中のカブス、デッドラインでは買い手に?

写真:自身初のプレーオフ進出に向けて調子を上げたいカブス・鈴木誠也@Getty Images

デッドラインを目前とする中、カブスの勢いが止まらない。

日本時間29日の試合ではセンターのマイク・トークマンが9回裏2アウトからサヨナラ2ランになろうかという大飛球をホームランキャッチ。劇的な形でライバルのカージナルスを3対2で下し、連勝を7まで伸ばして借金を完済するどころか、貯金生活に突入している。

つい1週間前までカブスの話題といえば、デッドラインの目玉である先発投手のマーカス・ストローマンと一塁・中堅手のコディ・ベリンジャーのトレードで持ち切りだった。

しかし、今やプレーオフ圏内まで3.5ゲーム差。『ファングラフス』によるプレーオフ進出確率は32.3%と算出されている上、後半戦の対戦相手の勝率は.483とナショナルリーグの中で最も楽な日程を戦える点も、カブスのプレーオフ進出に現実味を持たせている。

カブスが買い手に回った際に補強すべきポイントとして挙げられているのが、内野のコーナーとブルペンだ。

一塁手・三塁手ともにwRC+(100を平均値とする得点創出を示す指標)がメジャー23位と、攻撃力不足に苦しんでいる。

最近では前述のトークマンがセンターに定着し、ベリンジャーを一塁に回しているが、それでもアップグレードが必要かもしれない。

トレード市場に出ている三塁手は数が少なく、カブスにとって明確なアップグレードとなりそうなのは、市場の目玉格であるナショナルズのジェイマー・キャンデラリオか。

元々はカブスでキャリアをスタートさせたキャンデラリオを獲得すれば、古巣復帰ということになるが、実際にはエンゼルスを含む多くの球団から関心を寄せられており、争奪戦となることは必至だろう。

もうひとつの補強ポイントであるブルペンは、実績ある投手が少ないのが懸念点。

6月以降はメジャー6位の防御率3.45を記録するなど健闘を見せているが、リリーバーはいくらいても問題ない。今季ブレイクした若手クローザーのアルバート・アルゾレイの脇を固められるベテランのリリーバーの獲得に動くのは理に適っている。

候補となるのはロイヤルズのスコット・バーロウ、ホワイトソックスのキーナン・ミドルトン、そして左腕の枚数不足を鑑みればメッツのブルックス・レイリーはフィットするかもしれない。

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