スプリントを制したフェルスタッペン「あえてピットストップを遅らせて、安全に勝利を狙った」レッドブル/F1第13戦

 2023年F1ベルギーGPの土曜スプリントで、レッドブルのマックス・フェルスタッペンは1番手を獲得、セルジオ・ペレスはアクシデントによるマシンダメージでリタイアに終わった。

 ウエットコンディションのスプリントでは、セーフティカーがコースから去ってすぐに、各チームが1台をピットに呼び戻し、ウエットタイヤからインターミディエイトに交換、翌周に2台目のマシンのタイヤ交換を行った。先頭を走っていたフェルスタッペンは1周遅れのピットストップを選択したが、それについてチームは「マックスはピットレーンで混乱が起こる可能性を避けようとした」と説明している。その結果、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)の後ろ2番手に下がったフェルスタッペンだが、フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)のクラッシュによりセーフティカーが出動。その後のリスタートで、フェルスタッペンはピアストリを抜き去り、トップでチェッカーを受けた。

2023年F1第13戦ベルギーGPスプリント マックス・フェルスタッペン(レッドブル)

 ペレスは、フォーメイションラップ後にすぐさまピットストップを行ったことで、8番手から4番手にポジションを上げた。その後、ペレスとその後ろを走るルイス・ハミルトン(メルセデス)がバトルになり、その際に接触。マシンのサイドポッドにダメージが生じ、ペレスはポジションを落とした後に、ピットに戻り、リタイアした。スチュワードは、この接触について大部分の責任がハミルトンにあると判断し、彼に5秒のタイムペナルティを科した。

2023年F1第13戦ベルギーGP セルジオ・ペレス(レッドブル)とルイス・ハミルトン(メルセデス)

■マックス・フェルスタッペン(オラクル・レッドブル・レーシング)
スプリント・シュートアウト=1番手(SQ1=1番手1分58秒135:インターミディエイトタイヤ/SQ2=1番手1分55秒200:インターミディエイトタイヤ/SQ3=1番手1分49秒056:ソフトタイヤ)
スプリント=1番手(1番グリッド/タイヤ:ウエット→インターミディエイト)

 スムーズなレースではなかった。ピットストップに関しては、より安全な選択をした。すぐにピットに入ることには大きなリスクがあったから、僕は1周遅らせることにしたんだ。

 その後、インターミディエイトでコースに戻ると、ペースがとてもいいことが分かった。だから時間の問題だった。

 今日の天候はチャレンジングだった。僕のポジションなら大丈夫だけれど、後ろを走る人たちは、視界が悪くて苦労していただろう。視界の問題に関しては改善すべき点がいくつかある。それでも今日のレースコントロールは、賢明な行動をしたと思う。すべてを分析するのに時間をかけた。それは賢明だった。

 今のところ、僕たちのマシンはウエットでもドライでも速そうなので、明日のレースが楽しみだし、とてもリラックスしている。

2023年F1第13戦ベルギーGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がスプリントで勝利

■セルジオ・ペレス(オラクル・レッドブル・レーシング)
スプリント・シュートアウト=8番手(SQ1=5番手1分59秒362:インターミディエイトタイヤ/SQ2=3番手1分55秒878:インターミディエイトタイヤ/SQ3=8番手1分49秒961:ソフトタイヤ)
スプリント=リタイア(8番グリッド/タイヤ:ウエット→インターミディエイト)

 リタイアに終わり、チームのためにポイントを持ち帰ることができなくて残念だ。トリッキーなコンディションのなか、ルイスはグリップを失って、僕のマシンのサイドに衝突した。サイドポッドとフロアに大きなダメージを負い、その損傷のレベルを知った時点で、リタイアするしかなかった。

 今日は大きなチャンスがあり、素晴らしい戦略で走っていただけに残念だよ。レースペースが良かったので、(前を走っていた)ピエール・ガスリー(アルピーヌ)をとらえることができたはずなんだ。

 全体的に、今日はレースコントロールがすべてのことをうまく管理していたと思う。僕たちは週末を通して強さを発揮しているし、ポールを狙える速さもあった。最終的にポイントを取り逃したけれど、明日のレースを楽しみにしている。

2023年F1第13戦ベルギーGP セルジオ・ペレス(レッドブル)

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