マイナ保険証不具合8月から対策 「申立書」新設、10割負担回避

マイナ保険証の不具合と対策

 マイナンバーカードと健康保険証が一体化した「マイナ保険証」の不具合対策が8月から始まる。医療機関の窓口でカードが読み取れない場合、加入する健康保険組合の名称などを新設の「申立書」に記入して提出すれば、医療費の患者負担は通常通り1~3割で済む。これまでは「無保険扱い」となって10割を請求されるケースがあり、カードへの不信感を高める一因となっていた。

 厚生労働省は申立書の記入を面倒に感じる人もいると想定。窓口での混乱を避けるため、従来の保険証も「念のため持参してほしい」と呼びかける。

 申立書の名称は「被保険者資格申立書」。マイナンバーカードに記載されている氏名、生年月日、性別、住所のほか、加入する公的医療保険の種類、勤務先、保険証が交付された時期、自己負担割合を記入し、医療機関の窓口で提出する。

 厚労省によると「無保険扱い」は、カードの読み取り機器の不具合や通信トラブルが原因。転職などで加入する公的医療保険が変わった人や、初めてマイナ保険証で受診する人も、システムへの反映が遅れ、読み取れないことがある。

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