自動降格圏の“シックスポインター”、大宮が新加入・シュヴィルツォクの弾丸FKなどで金沢を下す! 昨年9月以来のアウェイ勝利で、J2アウェイ通算100勝達成【明治安田J2第28節】

30日、明治安田生命J2リーグ第28節のツエーゲン金沢vs大宮アルディージャが石川県西部緑地公園陸上競技場で行われ、1-2で大宮が勝利を収めた。

現在降格圏の21位に位置する金沢(勝ち点28)と、最下位の22位に位置する大宮(勝ち点19)の対戦。降格圏の2チームの“シックスポインター”となった。

金沢は前節の藤枝MYFC戦でドロー。後半戦は4連敗スタートとなったが、直近2試合は勝ち点を積み上げている状況。モンテディオ山形からこの夏完全移籍で復帰を果たしたMF加藤大樹、ジュビロ磐田から期限付き移籍で復帰したDF山本義道が先発出場した。

一方の大宮は、直近2試合は下位との対決となり、無失点に抑えながらもゴールが奪えず、2試合連続ドロー。泥沼の15戦未勝利を抜け出してからは、4試合で勝ち点5と少し積み上げられている。今夏加入したFWヤクブ・シュヴィルツォク、MF黒川淳史が初先発DF飯田貴敬は2試合連続の先発出場。また、天皇杯で出色の出来を見せたユース所属のDF市原吏音が3試合連続で先発出場した。

前半から大宮はシュヴィルツォクを起点に、うまくサイドを使いながら攻撃。右サイドの飯田が積極的な上がりを見せ、ミドルシュートでも狙っていく。

対する金沢も攻め込んでいくが、大宮の堅い守備の前に決定機を作ることができない。

ゴールがなかなか生まれない展開の中、押し込んでいた大宮が先にゴールを奪う。35分、中野のフリックを上手くキープしたシュヴィルツォクがボックス手前でキープ。これで相手のファウルを誘うと、獲得したFKをシュヴィルツォク自ら豪快に蹴り込み、大宮が先制。シュヴィルツォクは加入後初ゴールとなった。

押し込んでいた中で先にスコアを動かした大宮は、37分にすぐさま追加点。高柳がハーフウェイライン付近からロングスルーパス。絶妙なパスを送ると、反応していた中野がボックス内でGKと一対一に。思い切り右足を振ると、シュートはクロスバーに嫌われたが、戻ってきた山本に当たってそのままラインを越えた。

連続ゴールでリードを広げた大宮。金沢は反撃に出るも、大宮は冷静な守備対応で決定機を作らせない。

大宮の2点リードで後半を迎えた中、金沢はハーフタイムに3枚替え。梶浦勇輝、大石竜平、杉浦恭平を下げ、石原崇兆、奥田晃也、豊田陽平を投入して攻撃に比重をかけていく。

この交代が功を奏したか、後半は金沢が大宮陣内でプレーする時間が長く続く。56分には自陣からカウンター。加藤潤い浮き球のボールをボックス内で受けた加藤大がシュートも、GK笠原と飯田が対応し激突。こぼれ球をクリアするも、これを拾われると、長峰がクロスを入れるも、これはシュートまでいかない。

押し込まれていた大宮は黒川、中野、飯田を下げ、泉澤仁、室井彗佑、岡庭愁人を投入。そのままのポジションでの交代となった。

大宮は後半はなかなか攻撃で良さを出していけず、金沢の攻撃を受ける形で守る時間が続いていく。

金沢も攻撃の時間を作るが、フィニッシュの精度を欠いてしまい得点は奪えず。それでもしっかりと押し込み続けていくと、90分に敵陣でボールを奪うとスルーパスを受けた途中出場の林がしっかりと蹴り込み、1点を返す。

これで俄然勢いに乗る金沢はアディショナルタイムも攻め込んだが、大宮は守り切り勝利。1-2でアウェイの大宮が勝利し、3試合ぶりの白星。リーグ戦のアウェイゲームでは昨シーズンの第35節ヴァンフォーレ甲府戦以来、およそ10カ半月ぶりの勝利となり、J2アウェイ通算100勝目を記録した。

◆明治安田生命J2リーグ第28節

7月30日

ツエーゲン金沢1-2 大宮アルディージャ

7月29日

ブラウブリッツ秋田 0-0 ザスパクサツ群馬

いわきFC 0-1 ジュビロ磐田

栃木SC 3-0 ヴァンフォーレ甲府

東京ヴェルディ 0-0 水戸ホーリーホック

FC町田ゼルビア 2-1 徳島ヴォルティス

清水エスパルス 1-0 ファジアーノ岡山

ベガルタ仙台 1-1 藤枝MYFC

ジェフユナイテッド千葉 4-0 レノファ山口FC

V・ファーレン長崎 4-1 ロアッソ熊本

大分トリニータ 0-1 モンテディオ山形

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