【ばんえい大賞典】マルホンリョウユウ3歳路線1冠目を制する…鈴木恵「最後は祈るばかり」

30日、帯広競馬場で行われた11R・ばんえい大賞典(BG3・3歳オープン・ダ直200m)は、鈴木恵介騎乗の1番人気、マルホンリョウユウ(牡3・ばんえい・金田勇)が勝利した。2着に3番人気のホクセイタイヨウ(牡3・ばんえい・今井茂雅)、3着にジェイヒーロー(牡3・ばんえい・金山明彦)が入った。勝ちタイムは1:55.5(馬場水分0.8%)。

2番人気で島津新騎乗、タカラキングダム(牡3・ばんえい・小林長吉)は、6着敗退。

スタートから各馬勢いよく一斉に飛び出して第一障害を越えていく。道中はマルホンリョウユウが積極的に先行するが、中間点を越えたあたりでジェイヒーロー、ジェイホース、ホクセイキムタクら後続も先頭争いに加わり、ほぼ一団という形で各馬第二障害へと進行。

第二障害ではジェイホースが一番手で仕掛け、続いてホクセイキムタク、マルホンリョウユウ、キタノミネら後続も一斉に挑戦。ジェイホース、マルホンリョウユウ、ジェイヒーローがほとんど差なく障害をクリア。その中でもマルホンリョウユウが下りた勢いのまま一気に先頭に躍り出てリードを広げる。先頭を行くマルホンリョウユウにジェイヒーローが追いすがるが、そこに5番手で障害を下りたホクセイタイヨウが強襲。ジェイヒーローをかわすとじりじり先頭に迫る、マルホンリョウユウは必死に粘りきり先頭でゴール。嬉しい重賞初制覇を飾るとともに3歳路線一冠目を見事制した。

2着には最後まで必死に追いすがったホクセイタイヨウが入り、3着には迫る後続をなんとか振り切ったジェイヒーローが入着した。マルホンリョウユウを管理する金田勇調教師は「ばんえい大賞典」をコマサンダイヤで制した2020年以来2度目の制覇となり、騎乗した鈴木恵介騎手はイオンで制した2021年に続く2度目の勝利となった。

1着 マルホンリョウユウ
鈴木恵介騎手
「率直に嬉しいです。この馬はやんちゃで行き過ぎるところもありますが、そこが良いところだと思います。今日はどういう風に乗ろうかといろいろ考えましたが、レースは思った通りの展開になったと思います。道中は折り合いも上手くついたので良い状態で第二障害に着いたと思いました。あとは一腰で上がったら何とかなると思って騎乗していました。最後は本当に頑張ってくれと祈るばかりでした。これからも重賞がまだまだあるので、良い成績が残せるように頑張りたいと思います。ありがとうございました」

金田師「2冠目を狙っていきたい」

ばんえい大賞典 口取り (C)ばんえい十勝

金田勇調教師
「鈴木騎手が良くやってくれたと感謝の想いです。厩舎に入ったころの印象は、手掛けた中でも相当手ごわいうちの一頭でした。やんちゃが過ぎるぐらいですが、そこをどうやってプラスに転じていこうかと育ててきたつもりです。今日は比較的落ち着いていて、テンションが高すぎなかったことが良い方向に向かったと思います。もちろん2冠目を狙っていきたいと思いますが、ライバルとの差はあまりないと思うので気は抜けません。暑い中ばんえい競馬を応援してくださってありがとうございます。これからも応援をよろしくお願いいたします」

マルホンリョウユウ 26戦8勝
(牡3・ばんえい・金田勇)
父:アローファイター
母:良姫
母父:イナリテンリュウ
馬主:本寺政則
生産者:本寺政則

【全着順】
1着 マルホンリョウユウ
2着 ホクセイタイヨウ
3着 ジェイヒーロー
4着 キタノミネ
5着 ジェイホース
6着 タカラキングダム
7着 アシュラダイマオー
8着 ホクセイキムタク
9着 ローランド
10着 キョウエイプラス

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