沖縄を直撃した後に西日本接近のおそれも
沖縄付近へ強い勢力で接近が予想される台風6号。さらに気になるのが沖縄接近後の進路予想に変化が出てきていることです。場合によっては西日本方面への接近の可能性が出てきています。
大型で強い台風6号は、31日午前9時には日本の南を時速15キロで北北西に進んでいます。中心気圧は960hPa、中心付近の最大風速は40m/sで、中心から半径650km以内では風速15m/s以上の強い風が吹いています。
気象庁の進路予想では、このあとも北西方向へ進み、8月1日午後には沖縄本島のすぐ南の海上に達します。暴風域を伴って強い勢力で進行速度が遅くなる予想となっているので影響を受ける時間が長くなるおそれが出ています。
その後の進路は、数日前までの予想ではそのまま北西方向へと進んで中国大陸へ向かうとみられていましたが、最新の進路予想では、沖縄付近に到達したあと動きがゆっくりとなり、その後、進路を次第に北寄りへと変える可能性が示されるようになりました。東シナ海を北上する可能性があります。
ただ5日先の予報円がかなり大きいことからもわかるように、台風6号がどのように進むのか予想のブレ幅が非常に大きいため進路が定まっていない状況です。
さらにこの先、今週末にかけてどのような進路を取る可能性があるのか、気象庁や海外予報機関の予想を参考に見ていきます。
ヨーロッパ&アメリカの進路予想にも変化
台風の進路予報は「アンサンブル予報」という手法で行っています。数値予報で計算に使う最初の値をわずかに変えたものを複数計算して、その平均やばらつきの程度といった統計的な情報を用いて、進路を確率的に予想するものです。その予想のばらつきがどのようになっているのでしょうか。
気象庁が週間天気予報のために計算しているアンサンブル予報の一部です。8月5日21時の天気図を見ると、台風6号は大陸へ進んだものや東シナ海を北上しているもの、西日本付近に達しているものなどさまざまです。
ヨーロッパ中期予報センターの台風6号に関するアンサンブル予想です。ラインの1つひとつが計算結果です。沖縄付近に来たあとの進路予想がバラバラとなっています。中国大陸に進む予想もあれば東シナ海を北上する予想、また九州方面へ進む予想などバラバラです。それだけ進路予想にブレ幅が出ていることを示しています。
28日金曜日の段階の予想では沖縄から中国大陸へと進む予想で計算値はわりとそろっていました。
アメリカ海洋大気庁の数値予報モデルを見ても同様にバラツキが大きくなっていますが、数日前よりも東シナ海を北上する結果が多くなっています。
まずは沖縄方面で台風へ警戒する必要がありますが、その後は台風6号の進路次第にによっては今週末以降、全国的に天気の傾向がガラッと変わる可能性があります。
まだ進路予想にかなりブレ幅がある段階ですので確定的なことは言えませんが、沖縄だけでなく、ほかの地域でも週末以降には影響が出る可能性もありますので、最新の台風情報にご留意ください。