FCセリオーレが3-1で海銀SC制し大会5連覇 前半は耐え後半に逆転、選手層の厚さ勝因に 沖縄県社会人サッカー選手権

 サッカーのOFA第46回県社会人選手権大会の決勝は30日、糸満市の西崎陸上競技場で行われ、FCセリオーレが3―1で海邦銀行SCを制し、大会5連覇を果たした。FCセリオーレは前半6分に失点をするも、1分後に湯川奏が同点弾を押し込んだ。守備を固めた後半はカウンターからの攻勢に転じると、13分に高田優作が右サイドから上げたクロスが逆転弾となり、同38分には素早い連係から稲本光輝がダメ押しの3点目を決めた。FCセリオーレは第59回九州社会人選手権大会(8月26~27日、宮崎県)へ県代表として派遣される。

 決勝まで無失点で勝ち上がってきたFCセリオーレ。試合開始早々に守備の穴を突かれて失点をするも落ち着いていた。「主導権争いはせずに前半は耐え、後半は守備を固め、若い選手を投入して攻勢を仕掛ける」。そう語る与儀実慶主将をはじめ、全員が浮つくことなく反転攻勢に転じた。

 大会前の情報で海銀SCがポゼッションサッカーを重視すると分析。失点直後に湯川奏の同点ゴールで仕切り直すと、守備ブロックを固め、相手に決定機を与えなかった。

 勝負の後半。守備重視の陣形に変更しつつ、攻撃的で体力のある若手選手を起用し、カウンター狙いに切り替えた。海銀SCに素早いプレスをかけてパスコースをつぶすと、右サイドの下地春也らが果敢に相手ゴールに攻め込んだ。

 主導権を握り始めると、大会を通して不調に悩んでいた高田優作の右クロスが思わぬラッキーゴールになり逆転。海銀SCの猛攻を冷静にさばくと、味方がつないだカウンターに合わせて稲本光輝がゴール前に走り込み、3点目を決めて勝負を決定づけた。

 今大会はベテラン選手の欠場もあったが、セカンドチームから起用した祷陽太や湯川らが各試合で勝利を引き寄せるなど、選手層の厚さも勝因となった。主将の与儀は「負け続けている九州大会で結果を残す」と、笑顔で語った。

 (嘉陽拓也)

▽決勝
FCセリオーレ
 3―1(1―1,2―0)
海邦銀行SC
▽得点者【海】上原大輔【セ】湯川奏、高田優作、稲本光輝

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