日糧製パン、在庫を過大計上 19~23年、5千万円超

 札証上場の日糧製パン(札幌市)は31日までに、2019年4月以降、在庫を過大に計上する不正な会計処理を行っていたと発表した。過大計上額は計5638万円相当としている。訂正した有価証券報告書などを北海道財務局に提出した。

 同社が設置した特別調査委員会の報告書によると、月寒工場(同市)の和洋菓子部長が原材料のロスを少なく見せかけるため在庫を水増し計上させていた。部長は「上層部からの期待に応えたいと考え、間違った方向に行ってしまった」という趣旨を話している。

 社内関係者からとみられる匿名通報で発覚。今年5月に弁護士や公認会計士らによる特別調査委を設置していた。

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