衆楽園の夜 竹あかりで幻想的に 津山、千点で家紋やモミジ表現

衆楽園を彩る幻想的な竹灯籠=29日

 津山市山北の国名勝・衆楽園をライトアップする「衆楽園竹あかり」が29、30日に開かれた。通路沿いなどに設置された竹製の灯籠やモニュメント計約千点が園内を照らし、訪れた多くの来園者が幻想的な夏の夜を満喫した。

 灯籠は竹に無数の穴を開けて曲線や模様を浮かび上がらせ、モニュメントは竹をつなぎ合わせて岡山県鏡野町の国名勝・奥津渓のモミジや同県奈義町の横仙(よこぜん)歌舞伎、津山藩主・森家の家紋などを表現。家族連れらは園内をゆっくりと歩きながら闇夜に浮かび上がる神秘的な景色に見入ったり、写真に収めたりしていた。

 家族3人で訪れた同県勝央町、会社員男性(33)は「竹の間からぼんやりと見える光がきれい。周囲の景観とも合っていて落ち着きます」と話していた。

 竹あかりは地域の観光地の魅力を伝え、集客につなげようと津山青年会議所(JC)が初めて開催。灯籠やモニュメントは地元の高校生や大学生らのボランティアとJCメンバー約80人が手がけた。

津山藩主森家の家紋を浮かび上がらせたモニュメント=29日

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