日本、強敵スペインに4発快勝で首位通過が決定|女子ワールドカップ2023

写真:GS3戦を無失点全勝で終えた日本女子代表 ©Getty Images

7月31日、FIFA女子ワールドカップ2023のグループステージ第3節、日本女子代表 vs スペイン女子代表の一戦がニュージーランド・ウェリントンのリージョナル・スタジアムで行われた。

日本は7月26日のグループステージ第2節コスタリカ女子代表戦から三宅史織、杉田妃和、長谷川唯、藤野あおば、田中美南の5人が外れ、高橋はな、長野風花、遠藤純、宮澤ひなた、植木理子が先発。高橋は今大会初出場となった。

立ち上がりはスペインがボールを保持して日本陣内に攻め込み、日本は5バック気味の布陣で守備に対応する展開が続く。

しかし12分、相手からボールを奪った日本が一瞬の隙を突く。熊谷紗希が遠藤にボールを渡し、遠藤はすかさずアーリークロス。これに植木と宮澤が走り込み、先に追いついた宮澤が左足で冷静に流し込んで先制に成功した。スペインにとってはこれが今大会初失点となった。

その後もスペインがボールを保持する展開が続き、19分にはサルマ・パラジュエロがミドルシュートを放ったが、これはGK山下杏也加の正面を突く。

29分、日本が長野を起点に自陣からのカウンターを発動させる。宮澤がボールを運んで左側のスペースに流すと、並走していた植木がカットインから右足でシュート。相手DFの足に当たってGKの頭上を越える軌道となり、これがネットに吸い込まれて日本がリードを広げた。

36分にはスペインが右サイドからチャンスを作り、クロスにジェニファー・エルモソが頭で合わせたが、これも枠を捉えることはできない。39分にはパラジュエロが左足でミドルシュートを放ったが、宮澤が体でブロックした。

40分には日本が再びカウンター。中盤で長野が相手の縦パスを奪い、林穂之花を経由して植木が運んで右サイドのスペースに展開。トップスピードで走り込んだ宮澤が倒れ込みながら右足を振り抜き、3点目を奪った。前半は日本が効率よく得点を重ね、3点リードで折り返した。

後半、日本は前半2ゴールの宮澤に代えて藤野を投入。一方のスペインは前半に警告を受けていたオルガ・カルモナを下げてオイアネ・エルナンデスがピッチに立った。

後半も引き続きボールを支配し続けるスペインは48分、オナ・バトジェが左サイドから切り込みフリーでシュートを放ったが、枠を捉えられない。

その後も守備に終われる時間帯が続いた日本は59分、長野と清水に代えて長谷川と守屋都弥を、68分には植木に代えて田中を投入し、チーム全体の運動量の維持を図る。一方のスペインも選手交代をしながら攻勢を強めていくが、集中した日本の守備を切り崩すことができない。

82分、日本はスローインから田中が右サイドのタッチライン際を突破し、一気にゴール前へ。そのまま左足を一閃して左上隅に突き刺し、決定的な4点目を奪う。

85分には運動量の多かった遠藤に代えて杉田を投入。90+1分には猶本が自らファウルを受けて得たFKを直接狙うが、惜しくもクロスバーの上へ。5点目はならなかったが、最後まで攻守にわたって効果的なプレーを見せ続けた日本が4-0で勝利を収めた。

日本はこれで3連勝、11得点0失点でグループCの首位通過が決定。ラウンド16ではグループBで2位だったノルウェー女子代表と対戦することとなった。

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