長期金利上昇、0.6%台 日銀修正で9年ぶり水準

 週明け31日の国債市場で、長期金利の指標となる新発10年債(371回債、表面利率0.4%)の利回りが一時0.605%に上昇し、2014年6月以来、約9年ぶりの高水準を付けた。終値利回りは前日より0.055%高い0.600%だった。日銀が28日の金融政策決定会合で、長期金利の上限を事実上1%まで引き上げ、債券市場では金利の上昇余地を探る動きが出ている。

 東京外国為替市場の円相場は対ドルで大幅下落し、1ドル=142円台前半で取引された。日銀は大規模緩和策を修正したものの、植田和男総裁の発言から正常化までには時間を要するとの見方が広がり、円を売ってドルを買う動きが優勢となった。

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