平和実現へ被爆体験聴講やデモ 連合岡山が岡山で集会

自らの被爆体験を語る畑口さん(手前左)

 連合岡山は31日、「平和行動in岡山」と銘打った集会を岡山市内で開き、学習会やデモ行進を通じて恒久平和の実現を訴えた。

 市勤労者福祉センター(同市北区春日町)では元広島平和記念資料館長で被爆者の畑口實さん(77)=廿日市市=を講師に招いた学習会があり、組合員約150人が聴講した。

 畑口さんは母親の胎内にいる時に被爆。51歳で同資料館長に就任するまで被爆体験を周りに話さず「多くの人が隠れるように生きてきた。苦しみを乗り越え、米との和解の精神は芽生えたが、今も憎しみは消えない」と心の傷の深さを訴えた。

 先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)の核軍縮文書「広島ビジョン」にも触れ「核兵器の抑止力を肯定するような内容。広島出身の岸田文雄首相に期待したが、汚点を残した」と批判した。

 学習会の後、参加者は核廃絶などを訴え、市中心部をデモ行進した。

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