ビッグモーター3店舗前で街路樹が消失、枯死 茨城県が確認 経緯聞き取りへ

街路樹や植え込みがなくなったビッグモーターアウトレット阿見店

中古車販売大手「ビッグモーター」の一部店舗前で街路樹や植栽が不自然になくなっている問題で、茨城県は31日、県内3店舗前で街路樹の消失や枯死が確認されたと発表した。県は早期に、枯れた経緯などについて各店舗から聞き取りを行う方針。

街路樹が枯れたり、植栽が消失したりしたのは、ひたちなか店(ひたちなか市新光町)、つくば店(つくば市学園の森)、アウトレット阿見店(阿見町よしわら)の3店舗前の県道や県管理の国道。

県道路維持課が27、28日、県内8店舗のうち、店前に街路樹がある3店舗周辺を現地調査していた。グーグル・ストリートビューの画像も活用して経過を確認したところ、いずれも消失や枯死が見られたという。

調査結果によると、ひたちなか店前の国道245号では、2013~15年の間に複数の低木が消失。県道に挟まれた角地のつくば店前は、両県道で19~22年の間に少なくとも木が1本ずつ枯れた。どちらの店舗前も切り株が残っており、つくば店前は県が倒木防止などで処置した可能性がある。アウトレット阿見店前では、複数の樹木が16年までに枯れ、現在は支え木だけが残っている。

31日の会見で、同課の井上和則課長は「公共財産なので、会社が枯れさせたとすれば大変遺憾」と述べた。

県は店側に聞き取りなどを行った上で、除草剤使用など枯死や消失との因果関係があったと判断すれば、費用負担や土壌入れ替えなど原状回復を求める。状況に応じて、被害届を提出するか検討するという。

同社はホームページで「複数店舗で除草剤等による影響により枯れた可能性が高い」として、「原状回復に向けた手続きを行う」と表明している。

会見で街路樹の現地調査結果について発表する県道路維持課=県庁

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