西武池袋線が運転見合わせ 高さ10メートルの木、倒れて電車損傷 他線もストップ 乗客100人超が駅まで歩く

西武池袋線で特急が倒木に接触、運転見合わせ

 28日午後8時20分ごろ、埼玉県日高市横手の西武池袋線高麗駅―武蔵横手駅間で、隣接する雑木林から倒れたヤマザクラ(高さ約10メートル)に池袋発西武秩父行き下り特急列車(8両編成)が接触し、パンタグラフなどが損傷した。

 西武鉄道によると、西武池袋線の飯能駅―吾野駅間と西武秩父線全線(吾野駅―西武秩父駅)の運転を見合わせるとともに、乗客112人を現場から約1.4キロ離れた高麗駅に徒歩で誘導。けがや体調不良を訴える乗客はなかった。同日午後10時半、西武池袋線の飯能駅―高麗駅間の運転を再開したが、倒木の除去など現場の復旧作業のため、同線の高麗駅―吾野駅間と西武秩父線全線の終日の運転を見合わせ、両線は翌29日始発から運転を再開した。終日の運転見合わせに伴って、当該列車の乗客のうち、約20人は飯能駅に停車した特急列車の車両に停泊した。両線の後続は上下計34本が運休、乗客約千人に影響が出た。

 同鉄道は、現場の線路に隣接する雑木林のヤマザクラが雨水により根元が腐食したため、倒れたのが原因とみている。

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