異名は”炎の祭典” 僧侶らが恒例の「和霊祭」 燃え盛る護摩壇囲み祈念/岡山・津山市

岡山県津山市の聖徳寺で30日、恒例の「和霊祭」が開かれた。〝炎の祭典〟の異名を取る「柴灯大護摩供」では、檀家や参拝客たちは燃え上がる炎を見ながら無病息災、商売繁盛、家内安全などを祈願した。

大般若転読法会の後、阿形覚昇住職(58)と僧侶14人は赤々と燃える護摩壇を囲み、護摩木を手にして書かれた願い事を読み上げて投げ入れた。訪れた人たちはその様子を見つめ、静かに手を合わせて心願が成就できるように祈っていた。

檀家の難波和重さん(60)は「天候に恵まれ、火の勢いが良く、願いが和霊さまに届きそうだ。家族が健康に過ごせるようにと願った」。阿形住職は「新型コロナウイルス感染症が5類に移行したけど収束はしていない。みなさんが疫病で苦しまず、コロナ禍以前の生活に戻れるようにと祈念した」と話した。

今年は、法要に先立ち4年ぶりにイベントを実施。太鼓の演奏や手品のパフォーマンスショーが行われ、訪れた人を楽しませた。

© 津山朝日新聞社